失恋、ペットロス…、心の引き出しから悲しい思い出を取りだして

人はふだん、自分の悲しかった思い出を心の奥深くの引き出しにしまいこんでいたりすることがあります。意識的に整頓して大事にしまっているというような人もいますし、その思い出が、あまりにも辛すぎて、もう二度と思い出したくもなくて、「あれは、なかったこと!」とその思い出のすべてを隠すように強引にしまいこみ、フタをして、見えなくしてしまう、忘れてしまう、あるいは〝忘れたフリ〟をしてしまう、というようなこともあります。

思い出したら、再度その思い出と向き合ってしまったら、心が崩壊してしまいそうに辛い思い出には、「フタをしてカギをかけて」おいた方がいいというケースも、もちろんあるでしょう。しかし、実際には、ことあるごとに、なにかと気になって仕方ない、いつかは向き合わないときっと前には進めない、でも向き合うための勇気は出なくて…。それで、〝忘れたフリ〟をしつづけてしまっていることもあるかもしれません。

もし、その思い出が心の奥底に存在しているということ、ずっとなかったこと、見ないフリをしていること自体が、実はあなたのストレスになっているのだったら、その悲しい思い出とは一度、真っ向からきちんと向き合ってみることも、あなたには必要なのかもしれません。つらい失恋の思い出、悲しいペットの死…。思い出すといくらでも泣けてきてしまう…。でも、折を見て、その思い出を、心の奥底から引き出して、もう一度向き合って、思う存分、声をあげて、泣いてみてもいいんじゃないか、と思います。泣いて泣いて泣きはらして…。

そのあとに、あなたの心に残るものは、もしかしたら、あなたがこれから先、真っ直ぐに前に進んでいくための、大切なヒントかもしれませんよ?